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FAQ 2006/10/30
1. 最長マッチ
onig_new()の中で、ONIG_OPTION_FIND_LONGESTオプション
を使用すれば最長マッチになる。
2. スレッドセーフ
スレッドセーフにするには、以下の(A)と(B)のどちらかを行なえば
よい。
(A) Oniguruma Layer
oniguruma/regint.hの中のNOT_RUBYの部分の以下のマクロを定義する。
USE_MULTI_THREAD_SYSTEM
THREAD_ATOMIC_START
THREAD_ATOMIC_END
THREAD_PASS
何らかの初期化/終了処理が必要であれば、以下のマクロに定義する。
THREAD_SYSTEM_INIT
THREAD_SYSTEM_END
(B) Application Layer
同時に複数のスレッドが、正規表現オブジェクトを作成する、
または解放する、ことを行なってはならない。
それらのオブジェクトが全く別のものであっても。
もう少し詳しい説明は、このドキュメントの中の
"スレッドセーフに関する補足"に書いておいた。
3. メーリングリスト
鬼車に関するメーリングリストは存在しない。
//END
スレッドセーフに関する補足
スレッドセーフにするには、個別のアプリケーションの中で行うか、
Onigurumaライブラリの中で行うか、どちらかを選ぶことができます。
(Onigurumaを使用する側で対処するか、Onigurumaに対処させるか
どちらか片方で行う必要があるということです。)
これらの方法について、以下(A)と(B)で説明します。
マルチスレッドAPIは、それぞれのプラットフォームによっても
異なりますので、以下の説明の中で具体的に何を呼ぶのかを
書くことは無理です。実際に使用されるマルチスレッドAPIで、
対応する機能のものを指定してください。
(A) Onigurumaの中で対応する場合
oniguruma/regint.hの中のNOT_RUBYで囲まれている部分の中で
以下のマクロを定義して再コンパイルしてください。
USE_MULTI_THREAD_SYSTEM
単に有効にすればよいです。
THREAD_ATOMIC_START
THREAD_ATOMIC_END
THREAD_ATOMIC_STARTからTHREAD_ATOMIC_ENDで囲まれた
プログラムのコード部分をあるスレッドが実行中に、他の
スレッドに実行権が移動しないことを保障するものに定義
してください。
(名前の通り、囲まれたコード部分をスレッドアトミックに
するという意味)
THREAD_PASS
これを実行したスレッドから、他のスレッドに実行権を委譲
するものに定義をしてください。(再スケジュールを呼び出す
という意味)
対応する機能が全くなければ、空定義にしてください。
(参考例)
Rubyの場合を例にすると、
Rubyは自分自身で独自のスレッド機能を実装しています。
その機能を使用すると、以下のように定義すればよいことに
なります。
#define USE_MULTI_THREAD_SYSTEM
#define THREAD_SYSTEM_INIT
#define THREAD_SYSTEM_END
#define THREAD_ATOMIC_START DEFER_INTS
#define THREAD_ATOMIC_END ENABLE_INTS
#define THREAD_PASS rb_thread_schedule()
Rubyの場合、タイマ割り込みを使用して、スレッドの切り替えを
行っています。DEFER_INTSは割り込みハンドラの実行を一時的に
止めるためのマクロです。ENABLE_INTSマクロで割り込みハンドラ
の実行を許可します。
これによって、THREAD_ATOMIC_STARTからTHREAD_ATOMIC_END
で囲まれた部分の実行中に、他のスレッドに実行権が移動しません。
(B) アプリケーションの中で対応する場合
以下を保障するように、スレッドの実行を制御してください。
同時に複数のスレッドが、正規表現オブジェクトを作成する、または解放する、ことを
行なってはならない。それらのオブジェクトが全く別のものであっても。
onig_new(), onig_new_deluxe(), onig_free()のどれかの呼び出しを、
複数のスレッドが同時に実行することを避けてください。同時でなければ別にかまいません。
これは何故必要なのかというと、正規表現オブジェクトを作成する
過程で、内部で共通に参照するテーブルがあります。
このテーブルに対してのデータ登録処理が複数のスレッドで衝突して
異常な状態にならないために必要です。
// END
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